司法書士は常に勉強が必要です。
こんにちは。愛知県名古屋市天白区の司法書士の横山和史です。
わが,司法書士は,日本司法書士連合会及び愛知県司法書士会の規則で年間12単位(時間)の会員向け研修を受講することが義務付けられています。
12時間というと1か月に1時間ということです。
文系資格の専門家は,理系の専門家と比べて,資格を取って一定の実務経験を経れば,すぐに独立開業できるという風潮があるので,開業してしまうとなかなか新しい知識を得ようとか,過去の知識の復習をしようという姿勢が欠けがちになります。
しかし,法律がなかなか改正されなかった20世紀と比較して,21世紀は,法律の改正が時代の流れに合わせて急ピッチで進んでいます。
例えば,不動産登記法は登記済証を廃止して,登記識別情報に改正された。
民法から禁治産者がなくなり成年後見制度になったとか,会社法が商法から独立して
あらたに制定されたとか。
そのほかにも破産法,家事事件手続法の制定,民事再生法の個人版の創設などがあります。
このような法律の改正に対して,専門家である司法書士は日々勉強しなければならないのですが,残念ながら一部の司法書士には研修に参加して勉強しようという意欲がない方も見受けれらます。
実業世界の就職難や景気の悪化により資格を持って仕事をしようという人が増加し,司法書士登録者数は増加傾向にあります。
司法書士試験は年間3%前後の難関試験ですが,合格してしまうと自分はなんでも知っていると錯覚しがちです。
司法書士試験で学んだことは,法律学や実務学ではごく一部に過ぎません。
合格後,法律の改正があれば,試験時代に学習した知識は風化します。
司法書士は「法律・登記のことなら,なんでも知っている」と傲慢になるのではなくて,一つずつ丁寧に間違いがないか知識を確認しながら仕事に取り組むことが大切です。
知識が不足しているなら勉強して調べるという謙虚さも必要です。
私は,できる限り司法書士会が主催する研修に出席し,自分でも法律学の神髄について日々勉強をするように心がけています。
それが依頼者であるお客さんのためにもつながります。