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業者の過払金逃れ

過払金返還請求は,全体的には落ち着いてきているのではないかと思います。それでも,まだ,テレビコマーシャル等で宣伝広告をしている弁護士や司法書士の事務所を見ていると大きな宣伝をするほど案件があるのかな?と疑問に思います。

ところで,最近,時々あるのが,過払金を免れるために,貸金業者間で営業譲渡,債権譲渡,契約切替などをしているケースです。

そのほとんどは,譲渡するほうの業者が経営破たんや廃業を予定している場合が多く,これらの行為を業者の言うとおりに認めてしまうと過払金返還請求金額の減少または,逆に債務の支払いが残ってしまうことになります。

消費者金融業者と顧客が結ぶ契約の内容は,借入の限度額の枠(極度額)を予め設定しておいて,その枠の範囲内で借入,残高に応じて利息と元金を返済するスライドリボルビング払いという方式を採用しています。

この契約は,貸付ごとに契約をしているわけではなく,顧客と消費者金融との信頼関係に基づく一つの基本契約ということになります。さらに,みなし弁済が成立しない以上,法定金利以上の利息について,消費者金融は過払金返還債務を負うのであり,業者の貸付行為と過払金の債務は表裏一体の関係にあります。

従って,当事者間で契約の終了しない限り,契約期間途中での譲渡で,債権や債務のみを分離して処分することは不可能ということになります。

判例では,最高裁判所が平成23年9月30日及び平成23年11月18日に,クオークローンからプロミスへの債権切替について業務を引き継いだプロミスが過払金債務を承継すべきとの判断をしました。

ただし,債権譲渡などで,下級審で譲受けた業者が過払金を承継するか否か判断が分かれているようです。

しかし,既述のとおり,債権譲渡は過払金債務を逃れるために行われているものであり形式的なものに過ぎず,基本契約の性質上債権のみを分離処分することは不可能なので,それでも業者間で譲渡があったとするならば,それは契約上の地位の移転ということになります。

契約上の地位の移転とは,例えば,借家の賃貸契約で,大家さんが都合で第三者に借家を売却した場合に賃貸人としての地位が第三者に移転するというケースです。

つまり契約当事者が変わるということです。

民法などの法律に規定はありませんが,古くから判例や学説で認められてきた考え方です。

債権譲渡は,債権を債権者が同一性を維持して第三者に譲渡することです。契約当事者ではないため,契約を解除したり取消しをしたりすることができないことが特徴です。

多くの貸金業者間の債権譲渡は,顧客への通知文書を読めば,今後も譲り受けた業者が窓口となって対応する趣旨の文面になっており,これは,貸主が変更になったように読めます。

まとめると,①基本契約の性質からの分離処分の不可②譲受けた業者への顧客への対応などを考慮すると一連の業者間の譲渡行為は契約上の地位の移転ということになります。

つまり,譲受業者は過払金を返還しなければならないことになります。
当然のことですね。

 

 

過払金返還請求訴訟の論点

 過払金返還請求事件が,頻繁になり始めてから5年ほどになりますが,貸金業者側もただ,漫然と返金している訳ではなく,様々な論点を掘り起こして,過払金の存在をなくす,あるいは,減額をするという主張をしてきています。なかには脱法的な行為ではないかとみられるものもありました。
 先日,平成23年9月30日に最高裁第二小法廷の判決は,そのような貸金業者側の脱法行為を防止するための先例となる画期的な判決です。それは,貸金業者Aと顧客の間で金銭消費貸借の契約を結び,貸付を返済を繰り返していた状態で,ある日,突然,貸金業者の都合で,別の貸金業者Bが紹介され,貸金業者Aに貸金業者Bから借りたお金で同日返済させ,以後はBと顧客は取引を継続させます。多重債務に陥った顧客が,司法書士や弁護士に債務整理を依頼して業者Bに通知をだすと,貸金業者Bは,「貸金業者Aで発生した過払金は当方で支払う義務はない」と突っぱね,当初からの取引で発生した過払い金の返金を拒否し,逆に,債務が残っていると請求してくるという事案が多数ありました。
どうみてもおかしいですよね?顧客はもともと,貸金業者Aと取引をしたいから契約をしたのであって貸し金業者BはAの紹介で取引をすることになったのですから,顧客とすれば,Aの業務をBが全て引き継いだように見えるのは当然だと思います。
最高裁の判決は,そのような脱法的な過払い金逃れを許さず,貸金業者Bに対してAからの取引を引き継ぎ,過払金を返金するように命じたものでした。
全てのケースで当てはまるかはわかりませんが,一定の歯止めにはなったのではないかと思います。
今後もこのような画期的な判決がだされるといいですよね。

 

個人債務者の私的整理ガイドラインについて

 東日本大震災により,国や金融機関が中心となって「個人債務者の私的整理ガイドライン」という住宅ローンや事業者ローンについて被災者の方の支援をする基準が決まり運用が開始されています。
 このような被災者を支援する債務整理基準ができたことは,評価できるものの,内容は果たして十分に被災者の方の支援をすることに繋がるのか非常に疑問に思っています。
 というのも,このガイドラインは,ある一定の基準を満たした方のみを対象としているため,使用できるケースがかなり限定されてしまうのではないかと思われます。
 たとえば,ガイドラインの適用申請ができる基準の一つに
 「債務者が事業の再建・継続を図ろうとする事業者の場合は、その事業に事業価値があり、対象債権者の支援により再建の可能性があること。」というのがあります。
 「事業者の事業価値に再建の可能性がある」というのはどのような基準で評価するのでしょうか?地震や津波による影響で工場や事務所,事業所など働く場所や設備を全て失ってしまった方が,再建をするといっても,津波の危険から以前と同じ場所での操業を継続するのは困難な場合もあるでしょうし,事業継続の可能性をどう説明すればよいのか?疑問があります。
 また,過去に期限の利益喪失などがなかったことも要件となっており,震災以前から日本全体が不況感につつまれていたなかで,債務の支払いが困難になりつつも一生懸命に事業をされていた方については除かれてしまうのではとの懸念もあります。
 いずれにせよもう少し踏み込んだ被災者の方への支援が必要だろうと思います。

 

自己破産申立費用の支払いが困難な場合

 自己破産申立書作成費用の立替制度をご存知でしょうか?
 
 これは,収入や資産が少なく通常の司法書士に請求される費用では支払いが難しい場合に,司法書士に破産申立書類を依頼するために利用できる制度です。

 法テラスという機関に登録されている司法書士(当事務所も登録しています)に依頼すると一定の要件を満たす場合(例えば,法テラスが定める基準より収入や資産が少ない,免責の見込みがあるなど)には,法テラスによる費用の立替制度を利用することができます。(ただし,裁判所へ収める予納金は原則除く)

 司法書士への費用は,法テラスが立替し,依頼者は,月々5000円から1万円を分割して法テラスに支払えばよいことになります。

 また,生活保護を受給されている場合には支払いが免除される場合があります。

 詳細は,お気軽に当事務所までお問い合わせください。
 

 

最近の債務整理や過払い金返還請求の現状2

 最近,債務整理の依頼が以前と比較して減少してきました。多重債務問題が解決してきているという傾向は望ましいことですが,以前にはみられない事例がいくつか出てきています。

 例えば,5年前の貸金業関連法律が改正されたことにより,市民の方が,カードローンを消費者金融やクレジットカード会社から借入るのが難しくなりました。年収の3分の1以上は貸し付けないという新ルールのもと,借入ができない人たちが続出しています。そのため,債務総額が以前ですと300万円から500万円くらいの人が多かったのが,100万円から200万円くらいの相談が多くなっています。

 更に,最近の雇用情勢の悪化により,解雇や再就職が難しく,返済資金にお困りの方や法的な手続きをするにも司法書士への報酬や裁判所への予納金を収めるのが難しい方が増えています。

 当事務所では,返済条件を貸金業者と交渉する任意整理や支払いができない場合の自己破産書類作成を業務としてしております。

 報酬は分割払いOKで,依頼者の方の家計を見ながら無理のないお支払いでプランを立てています。
また,法律扶助が妥当な場合は,そちらのほうで対応し,報酬の支払いでお困りにならないように配慮しています。

 借金の問題でお困りのかたは,当事務所までお気軽にこのホームページのお問い合わせフォームやお電話(052-831-8757)で相談を予約し,ご来所ください。
 本日 2月5日(土)は午後2時まで相談の予約を受け付け
 平日 月から金曜日は午前9時から午後6時頃まで受付
 しています。その他,不動産登記や会社登記,離婚調停,物損交通事故の損害賠償,貸金返還請求,解雇無効,未払賃金訴訟など取り扱っています。ぜひ,ご相談ください。

 

 借金問題のご相談は無料です。

 

債務整理の司法書士報酬がご心配の方 Q&A

質問
 夫と離婚し,本人(35歳女性)と娘の二人暮らしです。結婚していた頃から,夫がリストラされたりして生活費が不足し,多額のカードローンを負担してしまいした。自己破産を考えています。ですが,現在は,パートで収入は,ほとんどありません。司法書士に自己破産の申立書を作成してもらい,裁判所に提出してもらおうと考えていますが,司法書士の方に支払う報酬が心配です。
費用は分割でもOKという司法書士事務所でも,その月々の分割費用が5万から7万円と高くて,支払いがかなり難しいです。何か良い方法はないでしょうか?

 

債務整理で残債務がある場合の和解

 司法書士が業務として行う債務整理で任意整理という手続きがあります。依頼者の代理人となって1社ずつ交渉していくのですが,多くの依頼者の方は,毎月の支払いに困窮しており,従来の支払い条件よりゆるやかな方法に変更しなければ支払いができなくなるケースが多々あります。
 
 最近一部の大手の消費者金融と交渉していて,時々言われるのが利息制限法引き直し後に,一括又は分割で支払が完了するまでの利息を法定金利(18%)を付して和解して欲しいということです。

 しかしそれでは,グレーゾーン金利が有名無実化した今日では,何ら返済条件は変わらず,依頼者の方を一層困窮に貶めます。

 これらの主張をする一部の大手消費者金融が一方では,過払金返還請求をすると「1割」,「3割」,「5割」と減額を求めてきます。

 一部の大手消費者金融の,このような態度は,衡平の見地からまた,企業倫理として許されるものではありません。
 
 もともと多重債務問題を深刻にしたのは,消費者金融の強引な取立てや高金利によりところが大きいはずです。そのような過去の自らの行為を全く反省せず,自らの権利だけ強行に主張する態度には非常に怒りを感じます。

 消費者金融も企業であるなら利益を追求するだけではなく,自らの顧客が困っているならば,救済する方向を検討しても良いのではないでしょうか?
 
 もう少し消費者金融の企業の社会的責任(CSR)を考えて頂きたいと切に願う今日この頃です。

 
 

 

多重債務に関連して詐害行為取消権(民法第424条)

 こんにちは。ブログの更新をサボっていまして,いけませんね。今日は,ちょっと仕事でありそうなケースを御紹介したいと思います。

 事例
 Xは平成20年3月1日に,Aに対して2000万円を利息の定めなし,返済期限を平成21年3月1日として約束してお金を貸し渡しました。Aは,その後,折からの不況により,個人事業の売上と利益がのびず,唯一所有していた土地と建物をYに対して売買代金を2500万円として平成20年6月1日に売り引き渡しました。この日に,不動産の名義は,Aに所有権移転の登記がされました。
 そこでXはYに対して民法第424条の詐害行為取消権にもとづいて,AY間の売買契約の取り消しと所有権移転登記の抹消登記手続きを求める訴訟を起こしました。

 この訴訟で,Xが証明しなければならない事実は①XとYの債権の存在②Yが財産権の処分などの行為(この例だと土地,建物の売買)③②の行為が債権者を害することになること(債務者Yにめぼしい財産がなくなってしまったこと)④債務者Yが債権者Xを害することを知っていたこと
 ということになります。

 Xの主張が認められると,売買契約は効力がなくなり,元の状態,すなわちYからAに所有権が戻ることになります。債権者の債権回収を妨害されないように作られた法律の規定をいえるでしょう。

 ただ,こういう訴訟の手間を省く為に,銀行などがお金を貸す場合には抵当権などの担保を不動産に設定するのが普通です。担保が設定されていれば第三者に名義が変わっても債権者が優先権を主張できるからです。

 実際の相談でよくあるのが,このケースのYにあたる方が,多重債務状態になっているのに,不動産を第三者に売却したりするケースです。
 もっともこの後にYが破産申立をすれば,破産債権者を害する行為の否認(破産法第160条)として取引が否定されることになります。

 夫の多額の借金を理由として,夫婦間で離婚を前提に話し合いをして夫名義の不動産を財産分与として妻名義に所有権移転する場合にも注意が必要です。不動産の財産分与の額が「不相当に過大」な場合には,詐害行為取消の対象になります。(最判昭和58年12月19日)

 多重債務に陥った方が,直前で財産を移転させることには,取引の効力が否定される可能性があるので注意が必要です。財産関係の法律は難しいですね。

 では,訴えられたYはどのような反論が考えられるか?
 民法第424条1項但し書きでは,YがAとの契約当時にXを害すべき事実を知らなかったことを証明すれば良いことになります。しかし,事実を知らないことを証明するのは。簡単なようで難しいですね。

 客観的に書類などで「知らなかった」という記録が残るわけではありません。ほとんど作成される書面は「過去に有る事実があった」ということを証明するものです。

 その他の反論として,①売却代金を弁済などその他相当な行為に充てた。②債務者Aの財産状態が復活した③詐害行為取消権が債権者Xが知ったときから2年を経過していたあるいは行為のときから20年経過していたから時効でXの権利は消滅しているという主張が考えられます。

 

利息制限法の金利は高金利?

 消費者金融のグレーゾーン金利(年利約29%)が否定されてから,俄然注目を浴びている利息制限法ですが,この金利は果たして低金利と言えるのか否かという問題です。

 最近は,消費者金融が業績が悪化しているにも係らず,銀行のカードローンは,かなり好調なようです。
 ところで,もともと,消費者金融は,ノンバンクと通称されるように銀行のように預金を集めるのではなく,銀行から借入をして事業を行っています。そのときの銀行が貸す利息は2から3%だといわれています。

 もし,そうだとするならば,グレーゾーン金利で営業していた当時は,相当な収益を消費者金融はあげていたことになります。
 
 それは儲けすぎだという声に対して,彼らがそれだけ高い金利にしていた言い分として「貸し倒れリスクがある。」という主張があります。

 つまり,貸したお金が破産などにより,返済されないということです。そのために高金利にしているということですが,当時の貸し倒れ率は,かなり低く,それを補って余る以上の利息をとっていたので影響はほとんどなかったようです。
 実際に,10年以上まえの大手貸金業者の急成長は眼を見張るものもありました。東京証券取引所1部上場,はてやプロ野球団のスポンサーや買収という話までありました。今,業績が悪化しているのは過払金返還によります。

 それはそうですよね。29%-2%なら儲けは27%ということですから。(高い時代は40%以上のときもあった)

 ならば,現在の利息制限法の利率はどうか?
 10万円未満 20% 10万円以上 100万円未満 18%  100万円以上 15%

 銀行への利息を支払っても10%以上の利益がでることになります。
 直接,消費者に貸し出す銀行のカードローンはどうでしょうか?
 
 我々国民の預金の利息が年利1%もない状態で,消費者に貸し出すときには10%以上の利率で貸し出すのは如何なものでしょうか?預金者にはまったく還元されていません。とても疑問です。

 預金に利息がつけられないなら,貸出金利は低くすべきですね。

 ある有名な経済評論家は銀行は審査をきちんとすれば貸し金は,年利5%でも高いくらいだと言っていました。

 さあ,どうでしょうか??

 

最近の過払金返還訴訟の判例(平成21年1月22日最高裁判決)

消費者金融やクレジットカード会社でキャッシングをしていた顧客がグレーゾン金利により,払い込み過ぎた利息を取り戻すことを過払金返還請求といい,当事務所でもこれまで多数の方にご依頼をいただきまして毎日奮闘しております。

 この過払金返還請求ができるようになったのは,利息制限法と出資法による利息の上限の
基準が二重になっていたことが 原因のひとつではあります。

 しかし,直接的に法律上の返還請求ができる根拠は不当利得返還請求権(民法703条)という条文にあります。その主張すべき点は,

 ①顧客に損失が生じたこと
 ②貸金業者に利得が発生したこと
 ③①と②の損失と利得の間に因果関係があること
 ④貸金業者の利得が法律上の原因に基づかないこと

 このようなことを裁判で主張し,取引の記録などを証拠に過払金の返還を求めることになります。

 では,その払込すぎた利息(過払金)の返還は,いつまでも可能なのでしょうか?
 期限はないのでしょうか?というのが今回の判決になった問題点であります。

 一般的に,お金の貸し借りなどは10年が経過すると返還してもらう権利(返還請求権などの債権)は時効により消滅するとされています。(民法第167条第1項,但し,商売で発生した債権とか給与債権などは1年から5年くらいの短期の期間で消滅時効になるので注意が必要です。)

 過払金の返還は不当利得という特別な債権ではありませんので,10年で消滅時効になると考えて良さそうです。 (最高裁昭和55年1月24日判決)
 
 では,その消滅時効を業者側が主張する場合に,10年経過したという最初のカウントをはじめる起算点をどこにするかが問題になります。過払金のような不当利得債権は,当事者(貸金業者と顧客)の間の契約による債権ではないので一般的には支払期限がありません。
 支払期限のない債権はいつでも権利を主張することが可能ですので,「権利が主張できる」ときが果たしていつといえるのかが問題になるのです。
(ちなみに消滅時効は主張する利益のある者が消滅時効を主張しないと法律上の効果は発生しない。民法145条)

 この場合の消滅時効の起算点をの考え方には大きく分けると以下のようなものがあるとされています。

 ①過払金が発生するごとに10年経過すれば消滅する。すなわち過払金が発生時点を起算点とする考え方 (個別進行説)
 ②過払金は業者との取引は過払金が発生していても顧客はわからずに 取引を継続しているのだから,最終的に取引が終了した時点を起算点 とすべきであるとの考え方。 (取引終了時説)

 ①の考え方を採用すると貸金業者側に有利になり,②の考え方をとると顧客側に有利になります。

 これまで各地の高等裁判所,地方裁判所,簡易裁判所でも判断は分かれていたようです。

 最高裁が出した判決は,上記の②の考え方にたつものでした。
 今後の過払金返還請求事件で依頼者の方の利益になるわけですから,ホッとしたところです。

 ①の考え方ですと,過去の過払い金が全て発生した時点で個別に消えてしまう訳ですから,利息制限法の再計算で予定していた計算金額より大幅に過払い金が減額されてしまったり,逆に借金が残ってしまうことがあります。

 実務上,最近は,ちょっと顧客側に不利な判決もありましたので,この判決の意義はかなり大きいと思います。

 もっとも衝撃的だったのは,1年前に最高裁が出した途中で完済した取引があると,完済以前の取引と完済後の取引は原則として個別に計算するように判断したことです。
 この判決によれば,完済を途中でしていると取引が連続している特段の事情が無い限り一連では計算できず,かなり顧客側に不利になるものでした。
 この判決は実務上震撼させるような大事件でした。

 今後も,まだいくつか争点になっている点で最高裁の判決が出されることが予想されますが,いずれにせよ,過払金返還請求は時効の問題もありますのでお早めに専門家に依頼されることをお勧めします。

 また,貸金業者のなかには,経営が苦しくなり,民事再生などの法的手続きをしている会社や廃業した会社などもあり過払い金の回収が困難になりつつあります。

 このような点からも,「もしかしたら過払金があるかもしれない」というお心辺りがある方は,ぜひ,一度,専門家にご相談ください。

 
 

 

リーマン・ブラザーズショック(大型倒産)

 アメリカの証券会社大手のリーマン・ブラザーズが倒産しました。負債総額は約6130億ドル(日本円で約63兆7500億円)。アメリカでも史上最大の倒産です。金融機関が倒産した場合には,経済に与える影響が大きいので政府が税金を投入して破綻を回避することがありますが,今回,アメリカ政府は,一切援助はしませんでした。

 これが日本なら間違いなく,何らかの措置を政府がしていたのではないかと思います。
今回の倒産の背景には,アメリカでも低所得者の方への住宅ローン債権が回収不能になったことが,主な原因とされます。低所得者が借入を始めて返済を開始した当初は低金利でしたが,突然,何年か経過後には高金利となるという。しかも低所得者の方は移民の方も多く英語がわからず,契約書もわけがわからずサインしていたケースもあるとか。

 「低所得者への高金利の融資」というのは,まさに日本でも問題になった点です。日本では,利息制限法という法律があるおかげで,払い込み過ぎた利息(通称 グレーゾーン金利)を過払返還請求として返還できたりする訳ですが,アメリカはどうやら,ほぼ自由らしい。
 こういう大きな倒産があると思うのは,やはり,ローンの金利は極力低く設定してもらいたいものですね。

 

過払金返還請求での問題点(はじめてご相談される方はお読みください)

 消費者金融やカード会社が約定で設定するグレーゾーン金利が相次ぐ最高裁の判決により否定された結果,払い込みすぎた利息(通称 過払金)は債務者の方に,ほぼ戻ってくるようになりました。
 しかしながら,過払金について正確な情報が報道されていないことから,相談者の方で勘違いや過大に期待をされる方も見えますので,現在,業務で行っている過払金の問題点について以下に書きます。


その1 過払金は,有る程度の長期間,業者と取引をしないと発生しない。

 貸金業者との取引期間が,1年から6年未満の場合は,過払金は,ほとんど発生しません。
完済している場合は別として,過払金は,通常7年以上業者と取引をしていないと発生しません。また,7年以上取引があっても取引の仕方によっては過払金が発生しない場合もあります。
 過払金が発生するのかしないのかは,業者が発行する取引明細書をもとに利息制限法による計算をしなければわかりません。まずは,専門家にご依頼して債権調査をしてもらうことが,先決だと思います。

その2 長期間取引を継続している場合でも,途中で完済して,中断期間を1から3年くらいあけて借入をすると過払金が大幅に減額されるか,もしくは,債務が残ってしまう場合もある。

 10年以上取引を継続していた場合にも途中に完済して,1年から3年くらい間をあけて取引を再開すると。1回目の継続的取引と2回目の継続的取引という形で,別々に計算されてしまい,過払金の金額が大幅に減少してしまうケースがあります。最悪の場合には過払だと思っていたのが債務が残ってしまうことになります。

 これは,最高裁判所の平成19年2月13日に出された判決,平成20年1月18日に出された判決などにより完済してから次の取引までに1から3年くらいの中断期間があると,その分は取引は原則として別々に計算するように判決が出たことに原因があります。ただし,最高裁も間があいた取引については原則として別々だとするものの,取引が継続していたとする特別の事情があれば,一連で計算することを認めています。一連で計算できるか否かは,ご依頼人様によっても異なりますので,まずは,ご相談ください。

その3  完済してから全く取引がない業者でも過払金の返還請求は可能か?
 完済してから10年以上経過していなければ,取り戻すことは可能です。
完済して10年以上を経過すると消滅時効を貸金業者が主張してくる場合があります。(民法167条第1項)

 以上のように過払金返還請求につきましては,これ以外にも様々な問題がありますが,いずれにせよ,早めの専門家への相談が必要かと思います。

 多重債務にお困りの方でこのブログを見られた方は,ぜひ,お問い合わせください。
 当事務所は初回相談は無料になっております。
 お気軽にこのHPのお問い合わせコーナーからご質問やご相談の予約をおとりください。

     

 

クレデイアの再生計画案

消費者金融の準大手,クレディアが再生計画案を過払金がある顧客のみなさんに郵送をしてきているそうです。それによると,①30万円までの過払金については全額一括弁済②30万円を超える過払金については届出過払金額の40%ということだそうです。

 債権者の合意をとる債権者集会は8月下旬ということですが,この案が承認されれば,予想よりは多い金額の過払金がクレディアの過払金債権のある顧客に返金されることになります。

 なお,クレディアに対する過払金の返還請求権は原則として,再生債権届出期間(既に終了しています)までに提出する必要がありますが,例外的に弁済される場合もあるようですので,クレディアと取引があった方は一度,お近くの司法書士会にお問い合わせ頂くか,当事務所にご相談ください。

 

消費者金融アエルの民事再生申立

消費者金融の準大手であるアエルが民事再生の申立てを東京地方裁判所にしました。
これは大きな規模の消費者金融会社では昨年申立てをしたクレディアに次ぐ規模のものです。
今後の動向が注目されますが,アエルは,昨年8月頃に会社更生手続が終了したばかりであり,それなのにわずか半年で今度は民事再生手続きを申請しています。

 民事再生という法律手続きは会社を完全につぶさずに,事業を継続して,借金を圧縮して再建していく手続きです。
それに対して,会社が完全になくなる手続きを破産といいます。

 テレビの報道などで民事再生とか会社更生手続きに会社がはいると「事実上の倒産」とよくいいますが,正確には,再建できれば,普通に会社の経営ができるようになる可能性はあります。

 今回申立てをした理由の一つは,過払金返還請求が多数あるため,経営が成り立たないとのことです。

 しかし,過払金が多く請求されるのは考えられることではありますが,そもそも企業の経営として,前回,会社更生手続を終わったばかりの企業が再び,民事再生手続をして果たして再建できるのか,大いに疑問があります。

 詳しい情報はまだ,不明な点がありますが,ご心配されている方は,当事務所までお問い合わせください。

 

借金でお困りの方,過払い金を取り戻したい方へ

借金でお困りの方はまずは,専門家にご相談を!

愛知県名古屋市天白区にある横山司法書士事務所は,クレジット,消費者金融の債務が多くなり,お困りの方を対象に無料相談をしています。

なかなか,人には言えなくて悩んでいる方。支払日が明日に迫っていて困っている方。

7年以上クレジットや消費者金融と取引があり,過払金があると思われる方。

あるいは,債務は小額だけど支払いを減額できないか考えている方。

おまとめローンを利用すべきか,債務整理をすべきか悩んでいる方

とにかく借金でお困りの方はまずは,ご連絡を!!

当事務所は,司法書士が近所にいなくてお困りの遠方の方(ただし,愛知,岐阜,三重,滋賀県に限る)でもお引き受けする場合があります。

当事務所が対応できない場合には別の司法書士や団体,専門家をご紹介しております。

お問い合わせページもご利用は無料です。

 

クレディア無料相談

準大手消費者金融のクレディアが東京地裁に民事再生の申立をし,事実上の倒産状態になっていることは,このブログでも報告しましたが,それに対して当事務所でも無料で相談をしております。
クレディアからの借り入れ又は,以前,借り入れしていたが,すべて完済した方も含めて当事務所へご相談ください。

 

多重債務からの脱出の1歩は家計簿から

多重債務に陥っている方の多くは,収入と支出のバランスをご自身でよく把握していないことに原因があるように思われます。多重債務からの脱出の1歩はまず,家計簿をつけることです。

 

借金完済後の過払金返還請求は可能か?

「消費者金融やクレジットカード会社の借金を完済したのだが,グレーゾーン金利による過払金を取り戻すことはできますか」というお問い合わせがあります。結論から言いますと,取り戻せる場合が多いので,まずはご相談ください。

 

過払金返還請求

 最近,テレビや新聞などでグレーゾーン金利のことが話題になっています。消費者金融やクレジットカード会社に支払った余分な利息(過払金)は返還を求めることができるという内容が報道されています。しかし,実際には業者との取引期間がある程度長くないと過払金は発生しないことが多いです。経験上目安としては7年以上,ただし7年以上の取引でも借り入れのほうが多ければ過払いにはなりません。依頼者の方のなかには報道の内容をそのまま真に受けて過払金の返還手続きを依頼にこられる方もいます。
報道機関の皆様には正確に報道をしていただきたいものです。

 
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