過払金返還請求での問題点(はじめてご相談される方はお読みください)
消費者金融やカード会社が約定で設定するグレーゾーン金利が相次ぐ最高裁の判決により否定された結果,払い込みすぎた利息(通称 過払金)は債務者の方に,ほぼ戻ってくるようになりました。
しかしながら,過払金について正確な情報が報道されていないことから,相談者の方で勘違いや過大に期待をされる方も見えますので,現在,業務で行っている過払金の問題点について以下に書きます。
その1 過払金は,有る程度の長期間,業者と取引をしないと発生しない。
貸金業者との取引期間が,1年から6年未満の場合は,過払金は,ほとんど発生しません。
完済している場合は別として,過払金は,通常7年以上業者と取引をしていないと発生しません。また,7年以上取引があっても取引の仕方によっては過払金が発生しない場合もあります。
過払金が発生するのかしないのかは,業者が発行する取引明細書をもとに利息制限法による計算をしなければわかりません。まずは,専門家にご依頼して債権調査をしてもらうことが,先決だと思います。
その2 長期間取引を継続している場合でも,途中で完済して,中断期間を1から3年くらいあけて借入をすると過払金が大幅に減額されるか,もしくは,債務が残ってしまう場合もある。
10年以上取引を継続していた場合にも途中に完済して,1年から3年くらい間をあけて取引を再開すると。1回目の継続的取引と2回目の継続的取引という形で,別々に計算されてしまい,過払金の金額が大幅に減少してしまうケースがあります。最悪の場合には過払だと思っていたのが債務が残ってしまうことになります。
これは,最高裁判所の平成19年2月13日に出された判決,平成20年1月18日に出された判決などにより完済してから次の取引までに1から3年くらいの中断期間があると,その分は取引は原則として別々に計算するように判決が出たことに原因があります。ただし,最高裁も間があいた取引については原則として別々だとするものの,取引が継続していたとする特別の事情があれば,一連で計算することを認めています。一連で計算できるか否かは,ご依頼人様によっても異なりますので,まずは,ご相談ください。
その3 完済してから全く取引がない業者でも過払金の返還請求は可能か?
完済してから10年以上経過していなければ,取り戻すことは可能です。
完済して10年以上を経過すると消滅時効を貸金業者が主張してくる場合があります。(民法167条第1項)
以上のように過払金返還請求につきましては,これ以外にも様々な問題がありますが,いずれにせよ,早めの専門家への相談が必要かと思います。
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